REGARDのペンダントREGARDのペンダント

REGARDのペンダント

ジョージアン
イギリス1830年頃
径約2.5cm
バチカンをふくみ高さ約3.3cm
ルビー、エメラルド、ガーネット、
アメシスト、ルビー、ダイヤと金細工18K、パール

1. 最初の金細工・フィリグリー
このペンダントは170年も前の作品です。
1800年代の初頭まで、宝飾品の主体は宝石で主に銀の細工にセットされていました。
ヨーロッパにおける長期間の戦争で宝石や貴金属の供給が細ってその価格も高騰していました。
このため貴金属を最も少なく使った装飾が研究されて金の細線や粒金を使った繊細な細工が完成したのが1810年代のはじめです。

宝飾品の主流にはじめて金が登場しました。写真のペンダントに見られるように粒金を連ねたような線条や巻貝に見られるように大変精巧な細工が完成しました。
この粒金線条細工はナポレオン一世の頃の金の刺繍をモチーフにして作られたといわれています。
これらの金銀線はフランス語でCANNETILLE、カナティーユと呼ばれていたので、この金細工もカナティーユ細工と呼ばれるようになりました。
一般には英国で呼ばれたFILIGREE、フィリグリ−細工の呼び名のほうが有名です。
このペンダントを吊るす円環一つにも捻り金モールの雰囲気がよく出ています。

このフィリグリ−細工は1820年代のはフランスやイギリスで人気をはくしましたが、材料は節約出来たものの工賃が非常に高価なために1840年頃には姿を消し、この優雅でデリケートなフィリグリ−細工は20年間の短命で終わってしまったために後世に残された作品点数もその数が少ないのです。

2.かくされたメッセージのあるジュエリー
このペンダントにはかくされた言葉が表現されています。
中心にエメラルドを取り巻く天然真珠があり、さらにこの周囲に6つの宝石があります。





DIAMOND


RUBY
RUBYREGARDのペンダント

EMERALD

GARNET

AMETHYST
この6つであるメッセージになりますがお判りでしょうか?
ルビーからはじまる宝石の頭文字を綴るとREGARD、リガードとなります。

RUBY
EMERALD
GARNET
AMETHYST
RUBY
DIAMOND

あなたに重大な関心を持っていますとか敬愛の意味です。
当時の上流社会では率直に愛情を表現することは、はしたないこととされたため、わざわざREGARDとかDEAREST最愛のとかをジュエリーに入れて相手に贈りました。
このペンダントは小さいですが、宝飾細工技術史上からも当時の風習を物語る貴重な、しかも迫力のある作品です。

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